大阪府大阪市 中耳炎 坂本クリニックグループ

大阪府大阪市阿倍野区、坂本クリニックグループの
監修による中耳炎の総合情報ページです。

その他の中耳炎群

真珠腫性中耳炎

症状

鼓膜の周辺から中耳にかけて、「真珠腫(しんじゅしゅ)」とよばれる皮膚の塊ができたものを真珠腫性中耳炎といいます。真珠腫といっても腫瘍ではなく、表面が真珠のような光沢をもっていることに加え、厄介なことに、まるで貝の中の成長する真珠のように、中耳のなかで少しずつ大きくなっていくことから、真珠腫という名前がついています。
中耳の回りは薄い骨で覆われているのですが、真珠腫が少しずつ大きくなるうちに、これらの骨の組織を吸収して(破壊して)周囲の聴神経に影響をあたえるようになり、難聴、めまい、顔面神経麻痺、髄膜炎、等々の合併症をひきおこします。

治療法

真珠腫性中耳炎は投薬治療によって治療することはできず、発見された場合には、速やかに病院などで手術を受けていただく必要があります。

癒着性中耳炎

症状

中耳の中は、中耳と鼻の奥が耳管(じかん)という管でつながっており、そこから換気が行われています。この換気がうまくいかなくなると、中耳の中の空気が少なくなり、鼓膜の外側の気圧よりも内側(中耳側)の気圧が低くなるため、鼓膜が中耳の側に引っ張られるようになります。(海に潜った時や急にエレベーターで上昇したときに感じられる耳が詰まった状態をイメージしてください。)

その結果、鼓膜は、内側に陥凹してきます。この状態が通常であれば耳管を通して換気することにより、気圧を一定にして元に戻るはずなのですが、元に戻らない状態が続くと、中耳の粘膜から液がしみ出してきて中耳の中にたまります。これが滲出性中耳炎です。

そして、この滲出性中耳炎が治らずに、さらに長く続くと、最後には、鼓膜が中耳の反対側の壁とくっついてしまい、中耳の空間がなくなってしまうような状態となります。このような状態を癒着性中耳炎といいます。この状態になると、音を聞いても振動が内耳まで伝わらず、強い難聴がおこります。

治療法

症状がほとんどない、あるいは軽いうちであれば、それ以上悪化させないように通院による経過治療を行いますが、難聴が強い場合には、鼓膜を一旦はがした上で、人工鼓膜の張り換えをおこなう「鼓膜形成術」によって治療を行います。(当クリニックにおいては提携する関連病院をご紹介いたします。)
症状が重篤であり、鼓室まで破壊が及んでいる場合には「鼓室形成術」を行います。