大阪府大阪市 中耳炎 坂本クリニックグループ

大阪府大阪市阿倍野区、坂本クリニックグループの
監修による中耳炎の総合情報ページです。

その他の中耳炎群

中耳炎には代表的な急性中耳炎、滲出性中耳炎以外にも様々な中耳炎が存在し、それらはどちらかというと重篤な中耳炎である場合が多いのです。急性中耳炎・滲出性中耳炎が悪化することによって起こる中耳炎も存在しているため、これらの中耳炎の症状についても是非一度ご理解頂ければと思います。

好酸球性中耳炎

症状

まだこの名前が広く用いられるようになってから、15年ほどしか経っていない珍しい病気です。中耳に液が溜まるところまでは滲出性中耳炎と同様なのですが、その液の粘性が水飴のように非常に高く、滲出液を外に出そうとしても、管の中でつまりやすい、難治性の中耳炎です。その中耳内の液にアレルギー疾患と関わりの深い好酸球(白血球の一種)が多く見られることからこの名前がつけられました。殆どの方が蓄膿症(副鼻腔炎)を合併していることが特徴的で、症状としては難聴や耳鳴り、頭重感があげられます。

治療法

現在もまだ完全に治療法が確立されていない好酸球中耳炎ですが、現在最も有効とされているのはステロイド薬を鼓膜切開後に液を取り出した後で少量を注入する治療法です。貯留液の取り出しは上述したように、液の粘性が高いために難しいのが実情で、治療は長期にわたる場合が多くなります。

慢性中耳炎

症状

急性中耳炎がひどくなり、本来自然に閉じるはずの鼓膜に空いた穴(右の写真の矢印)が閉じなくなってしまい、そこから耳漏(耳だれ)が出ている状態です。難聴や耳鳴りが起こる場合もあります。食生活の改善や、病気に対する治療の考え方の発達によって最近では減少傾向にありますが、急性中耳炎を放置しておくと慢性中耳炎に進行する場合があるため、注意が必要です。昔は耳だれが出ていてもそのまま放置されていたことが多かったのですが、現在は、1人1人のお子さんに対して子供の体調の変化に敏感に気付き、病院を受診することが多くなったため、慢性中耳炎は減りつつあります。

治療法

慢性中耳炎は、鼓膜に開いた穴の大きさ、中耳の炎症の状態によって、全く症状のない場合と、症状があるものとがあります。単に鼓膜に小さな穴が開いてだけで症状のない場合には、経過を観察しながら日常生活を続けていただきます。ただ、難聴がある場合、耳漏(耳だれ)を繰り返すような場合は、手術をして鼓膜の穴を閉じると、症状が改善します。
(手術の際は関連病院をご紹介いたします。)