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舌下免疫療法
舌下免疫療法

[当クリニックからの舌下免疫療法に関するご連絡]

現状では安全性を考慮して現在当グループでの舌下免疫療法の実施を見合わせております。

「スギ花粉症を克服したい!」といった
スギ花粉症で悩まされ続けていた方へ朗報?

 

7割の人が改善し、花粉症が完治するといわれ、テレビ・雑誌でも注目されている治療法について詳しく述べていきます。
まず、花粉症(アレルギー性鼻炎)治療には前述したことをまとめていくと下記の種類があります。

 

 

上記のように抗原特異的免疫療法は体質改善を行うため、花粉症を根治する可能性があります。では抗原特異的免疫療法にはどんな種類があるのか?について述べていきます。
抗原特異的免疫療法は体にアレルギーを引き起こす原因に対し、感受性を減少させる治療法で、2種類あります。

その1. 減感作療法
その1. 減感作療法

日本では1960年代に治療薬が開発されて以降、皮下注射による減感作療法が行われてきました。アレルギーを引き起こす原因となる物質の注射用エキスを少しずつ注射にて体内に入れて、徐々に投与量を増やすことにより、体をアレルギーの原因物質に慣れさせる治療法です。

 

[特異的減感作療法]

ご自身のアレルギーの原因(例えばスギやヒノキなど)となるエキスを少量ずつ体に皮下注射を行い、徐々に量を増やしていくことで、体にそのアレルギーの原因に対しての感受性を低下させる治療法です。
最低でも1年以上は根気よく注射を続けて頂く必要があります。

 

[非特異的減感作療法]

先ほどの「特異的」に対し、こちらは「非特異的」な減感作療法です。
この治療法はアレルギーの原因に関係なく、アレルギー反応を抑制する生体物質(ヒスタグロビン)を6回1クールとして皮下注射することにより、アレルギーを起こしにくい体質に変える根本療法です。頻回な注射が必要なこと、血液製剤を使うので、血液感染に対して絶対に安全ということが言えないこと、このような不都合がある割には効果が乏しいという事情から現在はあまり行われていません。

その2. 舌下免疫療法
その2. 舌下免疫療法

●くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善
●涙目、目のかゆみの改善
●アレルギー治療薬の減量
●QOL(生活の質)の改善など

 

[舌下免疫療法による効果]

日本では2010年からスギ花粉症に対する舌下免疫療法の臨床試験が行われ、有効性が認識されました。そのため、2014年10月から保険診療が開始されています。
アレルギーを引き起こす原因となる物質のスギのエキス(シダトレン)を少しずつ経口にて体内に入れて、徐々に増やすことで、体をアレルギーの原因物質に慣れさせていく治療法です。
 
治療は減感作療法と同様に、最低でも2、3年かけて体質の改善を図ります。 また、毎日花粉症エキスを口に含み、低濃度のエキスを少量から投与し、少しずつ増量、高濃度に移行します。そして、その治療法を~3年間継続することで治療します。

 

下のいずれかがあてはまる方は治療を受けることができません。

  • □12歳未満の小児の方
  • □重度の気管支喘息を患っている方
  • □悪性腫瘍(がん)や、免疫系の病気がある方

 

以下のいずれかがあてはまる方は治療に際して注意が必要です。

  • □アレルゲンを使った治療や検査、またはスギ花粉を含んだ食べ物によってアレルギー症状を起こしたことがある方
  • □気管支喘息の方
  • □高齢の方
  • □妊婦の方、授乳中の方
  • □抜歯や口の中の術後、または口の中に傷や炎症などがある方
  • □重症の心疾患、肺疾患及び高血圧症がある方
  • □他に服用中のお薬がある方(非選択的β遮断薬、三環系抗うつ薬 etc)
  • □全身性ステロイド薬の投与を受けている方
  • □スギ花粉以外のアレルゲンに対しても反応性が高い方

 

最低でも2年以上は治療を継続してください。(可能なら4年以上)

治療中はスギ花粉のシーズン以外にも毎日投与していただく必要性があります。もし、途中で治療を中断してから、再開した場合は副作用を引き起こす場合もありますので、長期間治療を続けられる方、根気のある方にのみに推奨されます。

 

舌下免疫療法により、すべての患者様が完全に治るわけではありません。

最低でも2年以上の治療を継続していただいたにも関わらず、残念ながら、治療を受けていただいた方の3割の方には効果が見られません。
長期にわたる治療効果を望んだ上で、薬を減らす治療・症状を軽くする治療と捉えていただいてる方のみに推奨しています。

 

副作用がある治療法であることをご理解ください。

注射による減感作療法のようにアナフィラキシーショックのような重篤な副作用の報告は未だありませんが、体に免疫を作る治療法であるので患者様によっては重篤な副作用が起こる可能性は否定できません。現状で確認されている副作用としては下記のようなものが挙げられます。

  • □腹痛・嘔吐・下痢
  • □口腔内もしくは唇のかゆみ・浮腫・感覚異常
  • □蕁麻疹
  • □喘息発作
  • □目や耳のかゆみ
  • □喉の炎症や違和感
  • □くしゃみ・鼻水・鼻づまり
  • □咳

 

尚、上記のような副作用はよく見られる傾向にあるので、発症当日は経過を観察し、症状が治まらない場合は翌日受診してください。但し、以下のような重篤な副作用がみられた場合は直ちに救急車を要請するなど、迅速な対応をしてください。

 

  • □突然のショック症状(蒼白、意識の混濁etc)
  • □腹痛や嘔吐などの消化器症状
  • □息苦しさなどの呼吸器症状
  • □蕁麻疹などの皮膚症状

 

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