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よくある質問
よくある質問
Q.1
くしゃみ、水のような鼻水、鼻づまりといった症状がありますが、アレルギー検査の結果では陰性でした。これはアレルギー性鼻炎でしょうか?それとも他の病気でしょうか
A.1
実はアレルギー検査で陰性と出ても実質的にアレルギー性鼻炎の症状を発症される方は多くいらっしゃいます。他にも考えられる原因として、検査した項目にアレルギーの原因となるものが含まれていなかった可能性があります。
この可能性以外に考えられることとして、非アレルギー性鼻炎と言われる好酸球増多性鼻炎や血管運動性鼻炎、慢性鼻炎の疑いがあります。これらの疾患は、気温の変化やたばこの煙によって、鼻粘膜を刺激されることにより、症状が引き起こされると考えられています。尚、非アレルギー性鼻炎の治療法はアレルギー性鼻炎とほぼ同じです。
Q.2
喘息(ぜんそく)もちなのですが、花粉症の時期になると、喘息の発作がよくでるような気がします。
A.2
気管支喘息の危険因子の1つとして、アレルギー性鼻炎と考えられています。実際、花粉症が悪化することで喘息が悪化する方もおられます。アレルギー性鼻炎の治療もしっかり行っていくことが、喘息の治療にもなると考えていただければと思います。
Q.3
くしゃみや鼻水が症状としてあるのですが、風邪でしょうか?アレルギー性鼻炎でしょうか?
A.3
鼻炎と風邪の初期症状はくしゃみ、水のような鼻水、鼻づまりといった症状があります。これらの症状に加え、喉の痛みや特に発熱を伴う場合には風邪を疑った方が良いでしょう。しかし、アレルギー性鼻炎と風邪を合併していることもある場合もあります。花粉症などのアレルギーでも喉の痛みや咳が出ることもあります。
ご自身でも把握できる症状の違いとしては鼻水の状態を見ていただくことです。
風邪の場合は水性から粘性、膿粘性へと変化しますが、鼻炎の場合は水性鼻汁が続きます。
また風邪であれば1~2週もすれば症状は治まってきますが、アレルギー性鼻炎であれば、その原因となる抗原が飛散している期間中は症状が継続することになります。(目安機関としてはスギ花粉であれば2月~4月、ダニやハウスダストであれば1年中etc)
風邪だと思われていても、水様性の鼻水が続く場合はアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、もしくは両方の疾患とも合併していることもあるので耳鼻咽喉科にお気軽にご相談ください。
Q.4
花粉症の時期に「咳が続く」、「喉に違和感を感じる」といった症状を感じるのですが、原因は何なのでしょうか?
A.4
咳が続いている原因としてはアレルギー性鼻炎である可能性もあります。鼻水が気道に流れ込むことにより、咳やゼーゼーといった喘鳴(ぜんめい)が起こることがあります。
またのどへの鼻水の垂れ込みを自覚されている方は多いのですが、中にはのどの違和感としてだけ感じている方がみられます。
その他にも花粉やダニなどのアレルゲンがのどや気道に直接付着することで、のどのかゆみや咳といった症状を起こすこともあります。アレルギー性鼻炎によって鼻がつまり、口呼吸になると、のどの乾燥からくる咳やのどの痛み、イガイガした違和感を感じることもあります。また鼻水が粘性(粘り気がある)、もしくは膿性の場合は、副鼻腔炎を合併していることも多々あり、副鼻腔炎の治療が同時に必要になる場合もあります。
Q.5
花粉症とアレルギー性鼻炎は違いますか?
A.5
アレルギー性鼻炎は2種類あります。
 
(1)特定の季節だけのもの(季節性アレルギー)
(2)季節に関係なく1年中存在するもの(通年性アレルギー)
 
季節性アレルギーの代表的なものとしてはスギやヒノキ、イネ科が代表的です。後者の代表的なものとしてはダニ・ハウスダスト・カビなどがあります。つまり、アレルギー性鼻炎の中の一つが花粉症となります。
Q.6
授乳中なのにアレルギー性鼻炎の症状で困る、どうしたら良いですか?
A.6
原則として、母乳に移行しない、または移行しても問題ない薬であれば内服は可能です。ほとんどの抗アレルギー薬は母体血中から乳汁中に移行します。そのため、薬の添付文書では授乳中は内服を避けるか、内服する時は授乳を止めることとなっています。ただし、児に移行する薬剤量はごく微量です(母乳移行率は100~200分の1以下と言われています)。従って、普段乳児に使用される抗アレルギー剤については特に健康被害の可能性はないとされています。
Q.7
花粉症の初期治療といった早めに薬を始める治療法が良いと聞いたのですが、薬の飲み始めから飲み終わりまでの期間がわかりません…
A.7
初期療法は花粉が本格的に飛散する1~2週間前から飲み始めて、花粉飛散が少なくなるまではしっかり続けたほうが良いでしょう。尚、花粉が本格的に飛散する時期に関しては日本気象協会では花粉予測を出しておりますので、このような花粉の飛散状況を把握できるサイトから積極的に情報を収集していただくことをおすすめいたします。
尚、飲み始めて症状が軽くなった、あるいは無くなったからと言って飛散中に飲むのをやめてしまう患者さんもおられますが、花粉を飛散している間にやめてしまうと、症状がぶり返し、重症化してしまうこともあります。
Q.8
アレルギー性鼻炎は子供にも遺伝しますか?
A.8
残念ながらアレルギー性鼻炎の体質は遺伝しやすいと考えられています。ご両親がともにアレルギー性鼻炎をはじめとしたアレルギー性疾患を患っている場合は、両親ともアレルギーが無い場合に比べて子供がアレルギー性鼻炎になる確率は約4倍とのデータがあります。
一方でアレルギー鼻炎が増えてきている原因は環境の変化が強い影響を与えているとの報告もありますので、子供の前での喫煙をやめて受動喫煙をさけるなど、アレルギー発症のリスクを最低限にするためにも子供に悪い影響を与えない環境を作るよう心がけていただくことをおすすめいたします。
Q.9
アレルギー性鼻炎の子供は大きくなればアレルギー性鼻炎は治りますか?
A.9
小児ぜんそくの約半数は思春期以降に自然改善(ただ治癒する訳ではなく、症状が出なくなるだけと言われています)しますが、アレルギー性鼻炎は残念ながら自然改善するケースはほとんどありません。小児期に発症したアレルギー性鼻炎はほとんど改善無く成人に移行してしまいます。ただし、ダニ・ハウスダスト(ホコリ)などの通年性アレルギー性鼻炎は小児期から成人までの間に、症状が自然改善されるケースがあるとの報告があります。しかしスギなどの花粉症では自然改善はほぼ期待できません。
Q.10
赤ちゃんでもアレルギー性鼻炎になりますか?
A.10
以前は2歳以下のアレルギー性鼻炎は存在しないと言われていましたが、現在は異なります。近年アレルギー性鼻炎の低年齢化が進んでいて、最近の報告ではダニ・ハウスダスト(ホコリ)などの通年性アレルギー性鼻炎は0~1歳で、スギなどの花粉症は2歳で始まっているとの報告があります。生後1年以内に鼻症状が発症した場合は、アトピー素因(アレルギーを発症しやすい体質)が指摘され、ぜんそくの危険因子になるとの報告がありますので、低年齢でのアレルギー性鼻炎の確定診断は必ずしも簡単ではありませんが、水ばなが続いたり、鼻づまりやくしゃみ、繰り返す鼻血や、目や鼻をこするしぐさなどがあれば、耳鼻咽喉科を受診しましょう。