手あれ

Raugh hands

主婦湿疹”とも呼ばれ、水仕事をよくしたり、日常的に指先をよく扱う方は指先に刺激がくり返し伝わるために起こるものとされています。主婦の方、美容師、飲食店員、銀行員などがよく見られます。また、アトピー素因を持つ人に多く見られます。

アトピー素因とは以下の2つを示します
  • 本人もしくは家族が気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎の いずれか、あるいは複数の疾患を有している。
  • アレルギーと深い関係がある免疫物質(IgE抗体)を作りやすい体質である。
    (「アトピー性皮膚炎の定義、診断基準」日本皮膚科学会)

原因と主な症状

皮膚の角質層が頻繁な水仕事や指先を使うことにより、摩耗し、弾力性を失い、ひび割れてしまうことが原因です。また、アレルギーが原因のこともあります。そのため、発症部位としては利き手の親指、人差し指、中指の指先が多く、以下のような症状が見受けられます。
  • 乾燥して剥がれる(落屑)
  • 硬くなる(角化)
  • ひび割れ
  • 指紋がなくなる
  • 湿疹

このように治療していきます

治療法としては投薬療法が一般的です。
ステロイド外用剤
手荒れによる湿疹の炎症を沈静化することを目的としています。
保湿剤
乾燥した皮膚を湿潤すること目的としています。
抗ヒスタミン剤
抗アレルギー剤
痒みを抑えることを目的としています。

上記3つの薬を症状に応じて、処方しますが、手荒れにおいて最も重要なことは日常生活において以下の点を心がけることです。

  • 手袋を着用し、直接的な刺激を避ける
  • 潤いを保つためにも、何度も手洗いをしない
  • 炊事・家事などの仕事を減らす工夫をし、手の負担を軽くする。
こちらの記事の監修医師
医療法人坂本会 医師 飯 田 美 佐
平成9年北里大学医学部卒業、医師免許取得。
大学病院からクリニックまで20年以上にわたり数々の患者様の治療に従事。
平成30年より坂本クリニックに勤務、現在に至る。
所属:日本皮膚科学会
皮膚科勤務経験20年以上の実績をもとに患者様お一人おひとりの皮膚に関するお悩みに耳を傾け、お悩みの軽減および早期治療を心がけております。