口唇ヘルペス

Herpes labialis

口唇ヘルペスとは風邪の時、疲れやストレスが溜まっている時、唇の周りにみずぶくれができる症状ですが、発症していなくても単純ヘルペスウィルスに感染している人もいます。60代以上の大半の人が感染していると言われています。

主な症状

初感染と再発の場合によって症状が異なります。
大人の初感染の場合は以下のような症状が見られます。
  • 唇や口の周囲に5㎜程度の水疱ができる
  • 発熱
  • リンパ節が腫れる
再発の場合は4段階に分かれます。
第1段階
ヒリヒリ、チクチクといった違和感、かゆみなどを感じます。
第2段階
患部が赤く腫れます。
第3段階
痒みを抑えることを目的としています。
第4段階
かさぶたができます。

再発の場合は回復までの目安期間は10日から14日です。

この病気の原因は

患部に直接触れたり、唾液を介して単純ヘルペスウィルスに感染することで発病します。子供の頃に初感染した場合は軽症ですむ場合が大多数ですが、大人になってから初感染した場合は重症化しやすいです。

このように治療していきます

治療法としては抗ウィルス薬による薬物療法が一般的です。
外用薬
症状の拡大を抑止することを目的とする。
内服薬
皮膚症状に加え、ウィルスの増殖を抑えることを目的とする。

症状に応じて、外用薬や内服薬を用いて、治療を進めますが、下記のような場合は点滴による治療を行うこともあります。

  • 初感染で重症化している場合
  • 免疫不全の基礎疾患がある場合
  • アトピー性皮膚炎の方がカポジ水痘様発疹症を合併している場合

口唇ヘルペスは現代医学においてもウィルスの消滅をすることはできませんが、症状を和らげるために初期に適切な治療を行うことが重要です。また、抗ウイルス薬の使用と日常のケアによって、再発を予防することは可能です。

こちらの記事の監修医師
医療法人坂本会 医師 飯 田 美 佐
平成9年北里大学医学部卒業、医師免許取得。
大学病院からクリニックまで20年以上にわたり数々の患者様の治療に従事。
平成30年より坂本クリニックに勤務、現在に至る。
所属:日本皮膚科学会
皮膚科勤務経験20年以上の実績をもとに患者様お一人おひとりの皮膚に関するお悩みに耳を傾け、お悩みの軽減および早期治療を心がけております。